和紙・イベント

内山紙「透」封筒12色 ディスプレイの様子 2005年8月

「第1回 和紙のふるさと飯山「和紙のしごと大賞」コンペティション」で入選した「透」封筒12色の、ディスプレイの模様です。 展示場所は長野県飯山市内の紙とインテリア「野田重(のたじう)」。展示期間は、2005年8月1日〜9月30日までです。

「野田重(のたじう)」外観 もともと内山紙の卸販売をしていたという、紙とインテリア「野田重」さん。
内山紙、文具、絵画などを販売していました。

ご近所のおばあちゃんが、椅子付きのカートを押しながらお店に来て、店主さんと世間話をしながら、色紙を飾る額装をどうしようかとしばらく悩み、選んでいかれました。
「額」という買い物を、ゆっくりと楽しむおばあちゃんを見て、私の田舎(福島)の、のんびりとした懐かしい時間を思い出しました。

まず、封筒たちの背景になる障子紙を吊るします。障子紙はもちろん内山紙です。

午後12時から作業をスタートしたので、だいぶ暑いです。予め展示箇所のサイズを採寸し、紙をカットして行きましたが、案の定ズレが発生。調整しながら封筒を吊るす位置を決めていきます。

脚立をお借りしての展示に、数少ない通行人(ほとんど子供)の視線が気になります。

東京から持ってきた内山紙が足りなくなることを心配していたら、お店のおじいちゃんが「足りなくなったら、紙はいっぱいあるから言ってね。」と。そうでした、ここは内山紙の産地でした。

汗だく状態。ドアから入ってくる風で、クルクルと封筒が回ります。はじめは動いて欲しくなかったけれど、だんだん動きがきれいに見えてきました。動く封筒、心動かす手紙。後付ですけど、よろしいのではないでしょうか。

封筒の中には、玉川郵便局で切手に消印を押してもらったものがいくつかあります。消印には通 常の消印と「風景印」という印があって、名所などが描かれています。

吊るしの下に置く、封筒を乗せた台をセットします。台が動かないように、主人に重りの缶 ジュースを買ってきてもらいました。

奥に見えるのは、野田重のおじいちゃんとおばあちゃん。アイスコーヒーをご馳走になり、いろいろと紙にまつわるお話を聞かせてくれました。 昔はたくさんあった紙漉き屋も今は少なくなって、今、飯山に残っている紙漉きは10人ほどとのこと。

産業として、手漉き和紙が残るためには、どうしたらいいのだろう?答えはまだ見つかりません。 私も今回、手漉き和紙は値段が高くて手が出ませんでした。

完成です。
夕方の4時。雷が鳴ってきました。激しい夕立です。慌てて写真を撮って、撤収しました。野田重の皆さん、ありがとうございました。

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